結婚後、母親となっても家庭と仕事を両立させながら頑張る女性が増えている。
一方、1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性労働者であることを理由に、男性労働者と差別的に扱うことは禁止されてはいるが、夫は外で働き妻は家を守るという伝統的な考え方も根強く残っている。特に、妊娠、出産、そして子育てという一連の流れの中で、仕事を続けるというのは容易なものではない。協力してうまくやっている夫婦も存在するが、毎日の家事、保育園への送り迎え、子供が急病のときの対応などは母親の役目となっていることが多い。
育休をとるのも圧倒的に母親が多く、子供が小さいうちは、やむを得ず時短制度などを利用している場合も少なくない。キャリアを積みたいと思っている場合は特に、仕事に集中できる男性に比べ「なぜ私ばかり我慢しなければならないの?」と思ってしまうこともあるだろう。
だが、ここでよく考えてみよう。男性は我慢をしていないのか?そんなことはない。共働きが増えたとはいえ、一家の大黒柱は男性である場合がまだ多く、男性は家族を養うために働き続けなければならない。そして、話すことでストレスを発散させようとする傾向がある女性と比べ、男性は弱みを見せたがらず感情を言葉にしない傾向があるのだ。そう、女性の我慢は見えやすいのだ。そもそも男性は、いくら望んでいても妊娠や出産は経験できないのだ。受け止め方は人それぞれだが、男性には与えられていない特権なのだ。口に出さなくても、男性だって色々なことに耐え頑張ってくれているのだ。そのことを忘れてはならない。